memo


いつも通り朝6時に目覚ましをかけたものの

ドキドキして5時過ぎには活動を開始してしまう。

後で訊いてみたら、くまちゃんはなんと3時過ぎから起きていたらしい。

この母あってこの娘ありじゃね。

お仕事のダーリンを起こしてからおうちを出発した。


サタデーくまちゃん京都ver.*1

新幹線の中でもちろん駅弁を頬張る。鶏づくし弁当!


流れる景色の中、味わい深く白にそまった山々*2に出合い

きれーい!とくまちゃんが声をあげていた。


おしゃべりしているうちに

あっという間に京都に到着した。

クリームみどり+みどり色

電車が見慣れない色であるだけでキュンとうれしい。

わーい!京都に居る!

たのしくて電車を待つあいだも

からだをユラユラしたくなる。


乗り継いで乗り継いで一乗寺駅に到着。

下車してすぐのところに

ぼっちゃんにまつわる自転車屋さんを発見!


片方のレンズが外れてしまったという

くまちゃんのメガネを直すのにメガネ屋さんに立ち寄った。

この春から大学ご入学ですかと訊かれ、慌てる。

たぶんこの時期に関東から京都へ遊びに来るだなんて

新大学生だと思われるのも無理はない。

・・・違う意味で無理はあるけども。


ゆったりとした街並み

見慣れない店、すてきな家具屋さん

茶店やカフェの多い街


あこがれの恵文社一乗寺店



本棚を眺めてゆく。

パラリと開いた茨木のり子さんの本。

かわいいはとのマークがあしらってある淡いクリーム色の扉

立ち読んだ2ページきりだけで

肝から涙腺から、うっと込みあげてくるものがある。


みんなみんな素敵だった。

お料理やインテリアの本や雑誌なども

やわらかでつぼだらけ

くまちゃんが、あんなにひとが沢山居るのに

みんな静かに楽しんでるんだね、素敵だねと言っていた。

本当にそう。ひっそり心地よく時間が流れている。

そんな中でわたしの胸の

ドキドキが静かにほこほことくうちゅうを舞う。


手にしたものたち

・貝殻の小皿・パインの木のボウル



貝殻モノに弱い。

貝殻の石鹸入れ可愛かったけど、うんと高かったので

我まんしてみた。

ボウルは迷いに迷って手にした。

三匹のくまに出てくるスープの器みたい

買わなかったら後悔すると思った。


・伊達佳予子さんのポストカード

おない歳の方らしい。ドキドキしてしまう。

以前から恵文社のサイトで拝見していて

気になっていたので、念願。

ふわふわ絶妙な色彩の不思議ワールド。


・ピーナッツ人形のストラップ

マトリョーシカ風で可愛くて思わず購入。

・限定みつばちトート

念願の限定トートは、むらさきに花模様の生地の組合せ。

くまちゃんがちいさいサイズを購入した後、

わたしが購入したものがさいごのトートだった。

このトートが京都に来る素敵なきっかけとなった。

そういう流れとちいさなさだめを思う。


・「Apres la pluie...あめふって・・・」

 作・いがらしろみ*3 絵・かざまえみ TRICOROLL BOOKS

・「やさいお菓子・くだものお菓子」桑原奈津子 中央公論新社

・「歳月」茨木のり子 花神



むらさきの扉の絵本は、わたしのだいすきなものが

ギュギュッとフレッシュにつめこまれていた。

カラフルで甘いのとかなしいのが混じっていて

虹も登場する。すぐに購入を決めた。


やさいとくだものの、だいすき過ぎる扉。

ひっくり返すと著者近影?で履いていらっしゃるスカートの模様!

本棚を眺めているとき素敵なタイトルに心惹かれて

手に取った他二冊も、桑原さんのものだった。気になるおひと。


恵文社を後にしてから歩きながら

たのしかったねーと幾度も幾度も言ってしまった。

来て本当によかった。


一度一乗寺駅のプラットフォームで切符を買い

ベンチに座りかけると向かい側のフォームに

武蔵悟りの地などという、垂れ幕をみつける。

バガボンド

それでまた一乗寺内を楽しむことに決める。


詩仙堂


真っ直ぐ空に伸びる竹が

風におおきく揺らぐ。たわむ。

笹たちの触れ合う美しい音に

心をさらわれて、立ち止まらずには居られない。

キラキラがこぼれてくる笹、

光の粒がめめに届くのをしたから、受け止める

呼吸を感じる。気持ちいい。

すーっと、心が落ち着いていく。


そっと幹に触れる。ポカポカの太陽の熱を

髪と背中に浴びながら、立っていた。

ぐるりには、可愛らしくぽぽぽんと連なる紅梅

つやつやした葉に椿、粒子の細かい白砂。


空が青いのを見上げて

うわー幸せだと思った。


八大神社境内地「一乗寺下り松」

武蔵が吉岡一門と決闘した

開悟の地と言われているのだそう。

古い大木がまつられていた。


圓光寺

水琴窟。竹づつにそっと耳をあてる。

ミルククラウンを想うようなやさしく澄んだ音がした。

一瞬にして、心を洗われる。

耳をすませば」で雫ちゃんが聴いた音も

あんな音だったんだと想う。



穏やかで素敵なお庭だった。


つめたい風にからだを竦めながら歩く。

くまちゃんがきれいなむらさき色のマフラーを

ぐるぐる巻いてくれた。


中谷でお昼ごはん。

いろどりごはん、京風白味噌雑煮
ごま豆腐、ひじきの煮物、若芽の山椒

ほどよく山椒のきいたタケノコごはんも

白味噌とおだしが絶妙なバランスのお雑煮も

美味しくてうっとり味わった。

くまちゃんとこれ作ってみようと言い合う。


それからデザート。わたしは本日のパフェ。


くまちゃんが頼んでいた抹茶ぜんざい、

あたたかな甘にがさにニッコリした。


漬物屋さんや京都駅でくまちゃんが

千枚漬やきゅうり、山椒ちりめん

それから偶然売っていた海ぶどうなどを

持たせてくれた。ありがとございます。


帰りも駅弁。鶏弁当。


新幹線内でお客様の中にお医者さんか看護士さんは

いらっしゃいませんかというアナウンスが流れると

ゾクゾクとお医者様らしき方、看護士さんらしき方が歩いてきた。



歳月をめくっていく。心がぐらぐらする。

どうしてこんなに泣き出しそうになるんだ。

涙腺が熱を帯びる。

ご夫婦の絆。魂がかよいあっている先人たちに出合うと

そういうカタチもあるのだとひどく安心する

愛情のこと。時が流れても宿し続けること。

自分たちで築き上げていかなきゃならぬことは

百も千も承知だけど、それでも

安心してしまうのだった。

打たれながら、これからも繰り返し開いて行く一冊。


東京駅でくまちゃんとバイバイ。

大満足の、素敵ないい一日だったね。

また今度はハートマークを

からだに持つキリンに会いに来ましょう!


小田急のデパ地下で

早速たけのこや白味噌、お野菜などなどを購入した。

バス乗り場へと向かっているとき

ぼっちゃんから連絡が入り

ひとりで食べる用に作ってくれるなら

食べて帰るからいいよーと言ってくれたので

お言葉に甘えて、明日はお休みの日でも作るねと伝えた。


帰ってきて知ったことに

「歳月」も「Apres la pluie...あめふって・・・」も

でたばかりの新刊だった。

いずれ手にしていたかもしれない。

うんにゃ、間違いなく手にしただろう。

でもきっとこのタイミングだった。そう思う。

*1:衝動のおもむくがまま突発的にプチ遠出へ出かけてしまうくまちゃんをぼっちゃんがこう命名した。土曜日であることが多い。

*2:仙人が居そうな趣をしている。

*3:帰宅してからろみサン作だと気づいた!