Memo



朝、電車に乗った途端に

足下がスースーして、糸の切れた凧みたいな気持。

ひどく心許ない思考回路。存在がうすまっていくような。

何もかも無意味に思える、虚しさ。


後悔。出掛ける前にいつもみたく、もっとちゃんと

ぎゅうってしてもらえばよかった。


フレッシュネスの

キウイプロテクターを飲み、気合を入れる。


小さな頼まれ事が多く、

その積み重ねでぐんぐん時間が過ぎていった日。


遅めのお昼休みにイセタンへ行き

虹色ブレスレットをオーダー。

届くまでしばらくのあいだは

今か今かと待ちわびる。


帰り、会社を出てすぐに着信記録に気づく。

彼からだった。

かけ直すと、忘れ物をしたので

今日も夜お家に来てくれるとのこと。うれしい。


普段着はたっぷり在庫があるものの

ワイシャツを切らしてしまったため、

ドンキで購入した後に帰ってきた。

プラス黄色い袋にたっぷりとおつまみ。


アルコールが入った恋人は少しだけと床で眠り始めた。


部屋の中、ポツンと

取り残されたみたいに呆然とする。

一秒かからずに触れられる距離にいるのに

とても遠いことに急に気づいて、途方に暮れる。

空白の時間。


泣きべそで床で寝ちゃやだと駄々をこねると

ぱちりとめを覚ました。寝ぼけまなこの焦点が合い、

遠くからここに戻ってきた。


自分の心のめんどくささ。

訳がわからないだろうなと思う。

戸惑わせていると判るのに

飲み込んでしまえない。


手をつないで眠った。